(11/21追記あり)【お知らせ】『アレ』Vol.5掲載予定のアラン・バディウ氏の記事について

こんばんは、〈アレ★Club〉です。本日、当会が制作するジャンル不定カルチャー誌『アレ』Vol.5に掲載されているアラン・バディウ氏の「特別寄稿」について、仲山ひふみ氏から次のご指摘を受けました。

以下、『アレ』Vol.5 に「特別寄稿」として当会が掲載したバディウ氏の記事について、ご説明させていただきます。

①「特別寄稿」クレジットについて

まず、この「特別寄稿」というクレジットについて、ご説明させていただきます。

今回『アレ』Vol.5に掲載されているアラン・バディウ氏の記事「新石器時代、資本主義、共産主義」(原題:Néolithique, capitalisme et communisme)は、元々は本年5月にバディウ氏が秘書の方を通じて、当会に「寄稿用に」お送りいただいたものです。その上で当該記事につきましては、秘書の方を通じてバディウ氏と当該原稿の翻訳権・邦訳版の掲載権を当会が保有する契約を結びました(なお、著作権自体はバディウ氏にあります)。

以上の理由のため、当該記事につきましては『アレ』Vol.5上では「特別寄稿」とクレジットしております。

②『ル・モンド』掲載の件について

先述の通り、本日11月18日(日)に仲山ひふみ氏から、当該記事が本年7月に『ル・モンド』に掲載されているのではないかという旨をご指摘いただきました。

https://www.lemonde.fr/series-d-ete-2018-long-format/article/2018/07/26/le-capitalisme-seul-responsable-de-l-exploitation-destructrice-de-la-nature_5336333_5325928.html

仲山氏からのご指摘後、改めてバディウ氏とのやりとりについて確認いたしましたが、当該記事の原版が『ル・モンド』に掲載された旨につきましては、本日現在に至るまでバディウ氏からご連絡をいただいておりません。また、『ル・モンド』の記事自体につきましても、仲山氏からのご指摘で初めてその存在を知りました。

③内容面での差分について

続いて、『ル・モンド』に掲載された「Le capitalisme, seul responsable de l’exploitation destructrice de la nature」(以下、『ル・モンド』版)と、当会に送られた原稿「Néolithique, capitalisme et communisme」(以下、『アレ』版)との差分についてご説明いたします。当会にて比較を行いましたところ、両記事には以下の差分があることが判明いたしました。

  • タイトルが異なる
  • 『アレ』版には見出し文および章題が存在しない
  • 『ル・モンド』版の第一段落最終文
    ・『アレ』版には「accounce」と「pêle-mêle」の後ろのコンマがない
    ・『ル・モンド』版には「plastifié」の後ろにコンマがある
    ・『ル・モンド』版の「péril d’une」に対応する箇所が、『アレ』版では「triomphe de l’intelligence artificielle sur l’」となっている
    ・『ル・モンド』版では最後の単語が「surhumaine」であるのが、『アレ』版では「« naturelle »」となっている
  • 『ル・モンド』版の第二段落第一文
    ・『ル・モンド』版で「posthumain」である部分が、『アレ』版では「post-humain」となっている
    ・『アレ』版では「technique」の後ろにコンマがある
  • 『ル・モンド』版の第三段落の第一文の「de」が、『アレ』版では「du」になっている
  • 『ル・モンド』版の第二段落の第二文から、『アレ』版の第三段落が開始されている
  • 『ル・モンド』版の第三段落の第二文まで、『アレ』版の第三段落となっている
  • 『ル・モンド』版の第三段落の第三文から、『ル・モンド』版の第九段落の第一文までが、『アレ』版には存在しない
  • 『ル・モンド』版の第九段落の第二文「de la famille」の後ろのコンマが、『アレ』版にはない
  • 『ル・モンド』版の第九段落の第三文「sommes」が、『アレ』版では「somme」になっている
  • 『ル・モンド』版の第九段落の第四文「capital」が、『アレ』版では「Capital,」になっている
  • 『ル・モンド』版の第十段落の最終文「deux cents mille」が、『アレ』版では「200.000」になっている
  • 『ル・モンド』版の第十一段落が、『アレ』版には存在しない
  • 『ル・モンド』版の第十二段落の第一文「Evoquer par ailleurs en」が、『アレ』版では「Evoquer en」となっている
  • 『ル・モンド』版の第十二段落の第二文
    ・『ル・モンド』版の「ceci : une」が、『アレ』版では「ceci : Une」になっている
    ・『ル・モンド』版の「posthumains –」が、『アレ』版では「post-humains,」になっている
  • 『ル・モンド』版の第十三段落の第三文における年号表記が、『アレ』版では下二桁のみの表記となっている
  • 『ル・モンド』版の第十四段落の第三文の「non néolithique」が、『アレ』版では「non-néolithique」になっている
  • 『ル・モンド』版の第十四段落の第四文の「familles」が、『アレ』版では「famille」になっている
  • 『ル・モンド』版の第十四段落の第五文の「d’Etat séparé」の後のコンマが、『アレ』版にはない
  • 『ル・モンド』版の第十五段落の最終文の「millénaire –」が、『アレ』版では「millénaires,」になっている
  • 記事全体の単語数が『ル・モンド』版が1678語であるのに対して、『アレ』版では926語となっている

以上の点から、『ル・モンド』に掲載されたバディウ氏の記事「Le capitalisme, seul responsable de l’exploitation destructrice de la nature」は、当会がバディウ氏からお送りいただいた原稿「Néolithique, capitalisme et communisme」を大幅に加筆修正したものであると考えられます。

④本件に関する当会の見解について

以上のような差分があることを踏まえて、当会としては『アレ』Vol.5に掲載したバディウ氏の記事について、単なる「既存の記事の翻訳」以上の価値があると考えております。両記事を比較する限り、おそらくバディウ氏は当会にお送りいただいた記事を大幅に加筆修正した上で『ル・モンド』に寄稿したものと推測されますが、それゆえに当会の記事は、バディウ氏の思考そのものにより迫った記事となっているのではないかと考えられるためです。

⑤今後の対応について

最後に今後の対応ですが、当該記事につきましては

①バディウ氏と当会の間で翻訳権および掲載権について契約を締結している
②『ル・モンド』に掲載された記事と比較して(主に加筆修正の点で)差分が見られる
③バディウ氏から当会にお送りいただいた原稿を『ル・モンド』へ掲載した旨および契約の見直しについて特にご連絡をいただいていない

の三点を踏まえた上で、当初の予定通り、11月25日(日)刊行予定の『アレ』Vol.5に「特別寄稿」として掲載いたします。

日頃当会を応援していただいている皆様にはご迷惑・ご心配をおかけいたしましたことを、深くお詫び申し上げます。また、本件についてご指摘くださった仲山ひふみ氏には、心より御礼申し上げます。

なお、今月25日に刊行する当会の新刊『アレ』Vol.5は、このバディウ氏の記事以外にも読み応えのある記事が盛り沢山となっておりますので、この記事をご覧の皆様におかれましては、是非この機会にご笑覧いただけましたら幸いです。

【お知らせ】第二十七回文学フリマ東京で新刊を頒布します

以上、〈アレ★Club〉からのお知らせでした。

◆追記(11/21)

本日、本件についてバディウ氏の秘書の方から当会にご連絡がありました。

【原文】Vous pouvez publier cet article en toute tranquillité. Alain Badiou vous l’a envoyé alors qu’il n’avait pas encore la moindre intention de le publier ailleurs. C’est au début de l’été que lui est apparue la nécessité de publier cet article, avec diverses modifications, dans le Monde, afin de le rendre accessible à des lecteurs français. Vous n’avez donc aucun souci à vous faire, vous être vraiment les premiers à avoir eu connaissance de ce texte ainsi que la possibilité de le traduire.

【直訳】あなた方はこの記事(註:「新石器時代、資本主義、共産主義」のこと)を安心して公開することができます。あなた方に記事を送った時、アラン・バディウは他の場所でその記事を公開する意思がありませんでした。初夏、フランスの読者がアクセスできるようにするために、この記事を様々な修正を加えた上で世界中に公開する必要が出てきました。だから、心配する必要はありません。あなた方は間違いなくこの記事と、それを翻訳する機会を持つ最初の人です。

というわけで、バディウ氏および秘書の方から正式に確認が取れましたので、改めて『アレ』Vol.5に掲載するアラン・バディウ氏の記事「新石器時代、資本主義、共産主義」につきましては「特別寄稿」として本誌に掲載させていただきます。

アラン・バディウ氏には、この場を借りて改めて心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました!

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