〈アレ★Club〉×〈浅草橋ブレッドボード〉共催「事務局長・永井光暁のカレー会in浅草橋」イベントレポート


先日9月1日(土)、イベント駆動型シェアハウス〈浅草橋ブレッドボード〉にて、〈アレ★Club〉×〈浅草橋ブレッドボード〉共催「事務局長・永井光暁のカレー会in浅草橋」を開催しました。今回のカレー会では、当会〈アレ★Club〉メンバーの永井光暁が、ネパールのカレー定食である「ダルバート(っぽい何か)」を提供しました。

また、当日は急遽、堀江くらは×市川遊佐×永井光暁による〈アレ★Club〉を紹介するトークイベントも開催され、好評を博しました。ご参加くださった皆様、今回も拙い永井のサポートをしてくださった方々、まことにありがとうございました。

イベント当日もお話しさせていただきましたが、〈アレ★Club〉はまだまだ小さなサークルです。私たちが作っているジャンル不定カルチャー誌『アレ』は、文学フリマを中心とする同人誌即売会や一般書店さんでの委託販売ではそれなりに売れていますが、『アレ』や〈アレ★Club〉のコンセプトについては、まだ十分には知られていないというのが現状です。

今回のイベントで「ダルバート」をお出ししたのは、私たちの活動のコンセプトについてご説明させていただく上で、この「ダルバート」が持つ背景には私たちの活動コンセプトに通じるものがあると考えたからです。

ご存知の方もおられるかもしれませんが、ネパールは多民族国家であり、中国・インド・チベットなどの国々に囲まれているため、様々な国や地域の文化が織り交ざっている国です。「ダルバート」はネパールの人なら誰でも食べているほぼ唯一の「ネパール料理」と言える料理ですが、当然ながら地域によって出てくる「タルカリ(おかず)」にも違いがあります。

これは以前知り合いから聞いた話ですが、ネパール国内の都市部では、様々な地域の「ダルバート」が食べられるそうです。そこでは、一つのプレートに複数の地域の「タルカリ」が載ることもあり、人によっては「このタルカリは好きだけど、このタルカリは嫌い」となる場合もあるそうです。

しかし、単品では嫌いな「タルカリ」でも、混ぜることで抵抗感が薄れたり、組み合わせによっては新たな美味しさに気付くこともあります。これまで嫌いだった食べ物も「ダルバート」の「タルカリ」にして、「バート(ご飯)」や「ダル(豆のスープ)」、さらには他の「タルカリ」に合わせて食べることで、新たな美味しさに気付くことができる。私たちはこれが「ダルバート」の素晴らしい点だと考えています。

私たちが日々の生活を送る中では、時として嫌なことをしたり、苦手な人と一緒に何かをしたりしなければならないことが往々にして起こります。そんな時、嫌いだったり苦手だったりすることでも違う側面からアプローチしてみたり、別の角度から物事を見てみることで、これまではネガティヴな感情を抱いていたヒト・モノ・コトに対して、意外な発見や気付きを得られます。

〈アレ★Club〉の活動は、社会、ひいては私たちの日常にある、人々が普段見過ごしてしまっているものや、何らかの事情で見て見ぬふりをしているものに注目して、そこから私たちが生きる世界について考えることを目的としています。「ダルバート」のように何かを組み合わせたり、これまでとは異なる方法でアプローチをかけてみたりすることで、これまで気付かなかった世の中に転がる「アレ」や「コレ」に目を向けるきっかけが得られるかもしれません。

今回のカレー会を通じて、少しでも参加者の皆様に新たな視点や発見を生み出すことができていたら幸いです。

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今回のイベントで提供した「ダルバート(っぽい何か)」

また、今回のカレー会では、『アレ』・「コレ!」編集長である堀江くらはの思い付きで〈アレ★Club〉の活動を紹介しつつ、参加者の方々に質問をしていただき、即興で答えるというセッション的なイベントを実施しました。短い時間ではありましたが、サークルの活動内容以外にも、批評や同人誌に関わる様々な質問をいただき、いい経験になりました。

当会では今後も、このような飲食系・トーク系だけでなく、様々なイベントを東京で打ち出していきたいと考えております。既にいくつかの企画が進行中ですので、その際はよろしくお願いをいたします。ちなみに、直近では既に10月にイベントを開催する計画が進んでおりますので、企画が固まり次第、本サイト「お知らせ」のページでご報告いたします。

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イベント前日に作ったスリランカのカレー定食。上の「ダルバート(っぽい何か)」とはまた違う色合いです。

【余談】
今回のイベントですが、実は急遽イベント前日もカレーを作ることになり、スリランカのカレー定食を参加者の方々にお出ししました。スリランカのカレーも混ぜることが醍醐味のカレーですが、「ダルバート」とはまた違った食材や風味が特徴的です。

[記事作成者:永井光暁]